凍結破砕装置 クライオプレス
強力な破砕力による 圧倒的な生体物質抽出効率
クライオプレス(凍結プレス破砕装置)は、粉砕しにくく変質しやすい組織などを液体窒素で凍結して粉砕する装置です。 組織から抽出した蛋白質、 DNA、RNAなどの生体物質を分析することは、様々な分野での研究において必要となりますが、 これらの生体物質の中でも、特に酵素やmRNAは熱に弱いという特徴があります。
従来の粉砕法では破砕と共に熱を生じてしまい、目的物質が熱変性されます。 この問題が解決できなければ、回収率は大変低くなってしまいます。 また、皮膚、毛髪、骨などの硬組織や動植物繊維などの粉砕能力も満足できるものではありませんでした。
これらの問題を解決すべく、クライオプレスが誕生しました。 クライオプレスのセル(容器)はステンレスで作られており、このセルをサンプルと共に液体窒素(約-180℃)で冷やし、その後エアコンプレッサーの強力な動力を利用して叩くことで、組織もしくは細胞を一瞬で破砕します。
瞬時に粉砕することで破砕時の熱は最小限に抑えられ、その結果、生体組織抽出率の飛躍的な上昇につながりました。しかも破砕は叩き方式ですので、 回転式ホモジナイザーと比較して、物理的に目的物の状態を壊すことが少なくなりました。 エアコンプレッサー方式で破砕するので、粉砕能力は大変強力です。
凍結破砕装置クライオプレス:コンテンツ
- DNA、RNAの抽出実績 (資料提供:東京大学)
- 凍結破砕法
医学書院「検査と技術」掲載 著:田島 裕
- クライオプレス実際の使用例
- フラッシュによる、動画コンテンツ