ホモジナイザー ヒスコトロン 破砕事例
食品分析の前処理工程での利用
残留農薬検査などの分析前処理で
分析精度の向上と作業効率のアップが可能
冷凍食品などの残留農薬等の検査をはじめとして、各種の成分分析(GC/MS、LC/MSなど)を行う際には、前段階としてサンプルを破砕し均一化する工程(ホモジナイズ)が必要です。
このような成分分析において、分析精度を高めるためには最適な前処理がクロマトグラフィと同程度に重要と言えます。
中国製冷凍ギョウザ中毒事件で検出された農薬(メタミドホス、ジクロルボス)などの分析前処理にもホモジナイズが行われています。
ヒスコトロンシリーズは
冷凍食品をはじめとする食品検査に最適のホモジナイザーです。
ホモジナイザーを利用した前処理法では、その強力な破砕力をサンプル破砕に有効に活用できます。これにより分析精度が向上するだけでなく、一サンプルあたりの前処理に必要な時間が大幅に短縮されます。ヒスコトロンシリーズでは対象物ごとに最適化された回転刃を取りそろえております。また、既製品ではご満足いただけない場合はサンプルごとにカスタマイズ品をご提供できます。
冷凍食品の破砕例として、冷凍ギョウザの破砕事例をご紹介いたします。
冷凍餃子の破砕事例(抽出前処理)
冷凍食品中の残留農薬などの検査においてサンプルを破砕、均一化(ホモジナイズ)することは分析の精度を高める上でも重要なファクターとなります。今回は汎用タイプのジェネレーターシャフト(刃)であるNS-20を用いて冷凍餃子のホモジナイズを行いました。
ヒスコトロン スタンダードタイプ(NS-51、NS-56シリーズ)では、サンプルに応じて様々なジェネレーターシャフトを取り揃えており、用途に応じたカスタマイズもお受けいたしております。
サンプル
市販 冷凍餃子 1個 約15g (冷凍状態)
実験操作
500mlビーカーに300mlの水を入れ凍結したサンプルを10分間浸した。このサンプルの直上にシャフトの先端を配置し下記の条件で破砕した。 | ||
装置 |
Physcotron 型式: NS-51 |
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シャフト |
NS-20 |
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回転数 |
目盛 50 |
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破砕時間 |
60秒 |
破砕結果
薄く緑色に濁った液体が得られた。 |
油脂と野菜破砕物の混合された泡が浮いていた。 |
ガーゼでろ過(浮いている油脂と沈殿物)主に肉と思われる茶色の沈殿物があった。 |
まとめ
冷凍餃子を切断せずにそのまま破砕することができた。多少の解凍は必要としたものの、破砕、均一化に要する時間は60secと速やかなホモジナイズが行えた。
冷凍餃子 破砕の様子
※音が出ますので、職場でご覧になる方はご注意下さい。
2分間ほどで対流が安定し、破砕が完了します。
※破砕条件などはアプリケーションノート (PDFファイル 267KB)を参照下さい。