小型ルミノメーター ジーンライト 使用事例
培養細胞系ではマイコプラズマによる汚染が問題視されています。 小型ルミノメーター GENE LIGHTとマイコプラズマ検出キットMycoAlertを使用することで短時間でマイコプラズマ汚染検査を行うことができます。 この検査方法を従来法と併用し実際に用いられている株式会社イムノテック様から本法についてご解説いただきまいた。
マイコプラズマ検査への小型ルミノメーターの利用
『迅速・簡便と確実性をあわせ持つ、発光測定法の利用事例』
取材ご協力: 株式会社イムノテック (大阪市東淀川区)
代表取締役 芦田 康示 様
患者さんご自身の免疫細胞を人工的に増強することにより、免疫力をあげてがん細胞を排除しようというのが「免疫治療」の考え方です。
株式会社イムノテックでは、すべてのがん治療の土台となる「がん免疫治療(がん免疫細胞療法)」を医療機関で実施して頂く為に「免疫細胞治療トータルサービス」を行なっています。その際、品質管理の項目に培養された血液(リンパ球)へのマイコプラズマ汚染が無い事を保証するために「マイコプラズマ否定検査」を小型ルミノメーター Gene Light GL-200を使って実施しています。
マイコプラズマ検査
(担当技師の声)
培養細胞にマイコプラズマが混入した場合、顕微鏡観察では細胞の形が少し変わったり、増殖が悪くなったりすることがありますが、多くの場合、目視では確認できません。
マイコプラズマの感染は、細胞の増殖速度を低下させるとともに、細胞の機能に変化をもたらします。また、培養細胞と共生してしまうので汚染に気付きにくいです。
マイコプラズマは、通常のフィルターも通り抜けるため除去することが困難です。
そのため、感染の有無を知ることは重要です。
株式会社イムノテックでは、細胞治療の品質安全管理の一環として、マイコプラズマ検査を行っております。
細胞液に試薬を添加し、ルミノメーター(ATP法)で測定するだけで簡単に結果を得ることができます。マイコプラズマが特異的に持つ酵素活性を測定することで、生きたマイコプラズマを検出します。この酵素が試薬に作用すると、ADPがATPに変換され、この生成したATPをルシフェリン/ルシフェラーゼ発光反応によって検出します。
細胞投与前には必ずマイコプラズマ検査を行って、感染がないことを確認しております。